トラックの荷役作業に関わる労働安全衛生規則の一部改正について
トラックでのテールゲートリフターによる荷役作業を安全に行うため、厚生労働省において、労働安全衛生規則の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第33号)及び安全衛生特別教育規程の一部を改正する件(令和5年厚生労働省告示第104号)が、2023年3月28日(火)に公布され、2023年10月1日に施行されます。
この改正は、文化芸術・ライブエンターテイメントに関わる技術スタッフ事業者および従業員にも関係するものとなります。
改正のポイントは大きく分けて以下の4つとなります。
1.昇降設備の設置義務(2023年10月1日から)
2.保護帽着用義務(2023年10月1日から)
3.運転者が運転位置を離れるときの原動機停止義務等の適用除外(2023年10月1日から)
4.テールゲートリフター特別教育の義務化(2024年2月1日から)
1.昇降設備の設置義務(2023年10月1日から)
現在、最大積載量5トン以上の貨物自動車については、昇降設備の設置が義務付けられていますが、これらの義務の対象となる貨物自動車を、最大積載量2トン以上の貨物自動車に拡大されました。
2.保護帽着用の義務化(2023年10月1日から)
現在、最大積載量5トン以上の貨物自動車については、荷役作業を行う労働者の保護帽着用が義務付けられていますが、これらの義務の対象となる貨物自動車を、最大積載量2トン以上の貨物自動車に拡大されました。
なお、保護帽を着用させる義務の拡大については、荷台の側面が構造上開閉できるもの等、昇降設備が備えられている箇所以外の箇所で荷役作業が行われるおそれがあるものや、テールゲートリフターが設置されているもの(テールゲートリフターを使用するときに限る。)とされました。
3.運転者が運転位置を離れるときの原動機停止義務等の適用除外(2023年10月1日から)
テールゲートリフターの操作においては、原動機を動かさなければテールゲートリフターが動かない構造のものも存在することから、運転席とテールゲートリフターの操作位置が異なる場合においては、逸走防止措置を引き続き義務付けるが、原動機の停止義務については適用除外とすること等とされました。
4.テールゲートリフター特別教育の義務化(2024年2月1日から)
荷役作業を伴うテールゲートリフターの操作の業務を、労働安全衛生法(昭和47年法律第57号)第59条第3項の安全または衛生のための特別の教育(特別教育)が必要な業務となりました。
テールゲートリフターに関する知識、テールゲートリフターによる作業に関する知識及び関係法令の科目に係る学科教育(計4時間)及び、テールゲートリフターの操作の科目に係る実技教育(2時間)の受講が必要となります。
以下、参考ページのリンクを貼りました。
特に、「改正ポイントとQ&A(陸災防HP)」に要点がまとまってますので、お目通し頂くとよろしいかもしれません。
改正ポイントとQ&A(陸災防HP)
https://tinyurl.com/28sngvu2
「労働安全衛生規則の一部を改正する省令案要綱」の答申結果(厚労省HP)
https://tinyurl.com/284x9mr4
労働安全衛生規則の一部改正(陸災防HP)
https://tinyurl.com/2yz93etx
荷役作業安全ガイドライン(陸災防HP)
https://tinyurl.com/296t78on